高血圧は食生活で改善するのに越したことはありません。塩分を減らしたレシピ、塩分を除去したり血圧を下げる効果のある食材を使ったレシピは知っておきたいです。少しだけ紹介してみます。
≪イワシの南蛮漬け≫
材料(2人分)
・イワシ:6尾
・玉ねぎ:1/2個
・人参 :1/4個
・醤油:大さじ3
・酢:大さじ3
・砂糖:小さじ1
・みりん:小さじ1.5
イワシのEPA・DHA、玉ねぎ、酢は血液をサラサラにします。
1.イワシの鱗、頭、内臓を取り除きます。
2.イワシの水気を切って、塩、胡椒、お酒で下味を付けます。
3.イワシに片栗粉をまぶして揚げます。
4.玉ねぎの薄切りと、人参の千切りを載せます。
5.醤油、酢、砂糖、みりんを混ぜ合わせて、南蛮漬けのたれとします。
好みで辛み調味料をアレンジしても良いです。
6.イワシをたれに漬けて、お皿に盛り付けたら完成です。
≪冬瓜の海老あんかけ≫
材料(2人分)
・冬瓜:250g
・小松菜:1把
・海老:2匹
・醤油:小さじ1
・みりん:小さじ2
・出汁:100CC
・片栗粉:小さじ1
冬瓜はビタミンC、カリウムが、小松菜は食物繊維、カリウム、カルシウムが、海老はタウリンが豊富に含まれています。
1.冬瓜のわたと皮を取って、適当な大きさに角切りにします。
2.器に冬瓜と醤油とみりんを入れて、レンジで5分加熱します。
3.小松菜を茹でて適当な大きさに切っておきます。
4.出汁と片栗粉を混ぜ合わせてあんにしておきます。
海老をみじん切りにして、あんに加えます。
鍋であんを温めます。
5.お皿に冬瓜と小松菜を盛り付け、あんをかけたら完成です。
高血圧の食事メニュー
高血圧に効果的なメニューには、塩分を抑える、カリウム、マグネシウムを摂るという観点があります。それぞれに事例を紹介します。
減塩食の例
いずれも塩分は1gにも満たないほどになります。味の薄さは素材の旨味をしっかり引き出すことによりカバーしています。
・豚肉とゴロゴロ野菜のトマト煮込み
豚肉と野菜をトマトで煮込で煮込んだものです。
水を加えず、素材の旨味を濃縮させたメニューです。
・白身魚の白ワイン蒸し~スープ仕立て
材料をまとめてレンジで加熱するだけです。
魚、にんにくの旨味たっぷりのスープにします。
カリウムを摂るメニューの例
・鶏ささみのごまマヨ炒め
鶏ささみのカリウムを意識しています。
これにシメジを合わせたものです。
高タンパク低カロリーでもあり、鶏ささみは他にも応用できます。
・鰹とアボカドの丼
鰹もアボカドもカリウムが豊富ですが、ビタミンやミネラルも豊富です。
・イカとキムチのシャキシャキ和え
カリウム豊富なイカ、きゅうり、山芋をキムチで混ぜ込みます。
素材の甘味にキムチの辛味が良く合います。
マグネシウムを摂るメニューの例
・薬味サラダそば
そば粉のマグネシウムは普通にそばでもかまいませんが、マグネシウムをサラダにして摂ります。
そばはミネラルも豊富でヘルシーな麺です。
・大豆とひき肉のカレー炒め
大豆のマグネシウムを植物性の高タンパク質食品としてカレーに取り込んでいます。
ひき肉は脂身の少ない部分を使いましょう。
カレー味で塩分も控えめにできます。
高血圧に良い玉ねぎを使った食事
現代人は食生活の欧風化によって、血液がどろどろになっているといわれてます。そこで人気なのが玉ねぎです。玉ねぎを料理に使っていれば、血液もサラサラになるといわれているのです。
血液がサラサラになれば、高血圧だからといっても血管に与えるダメージはどろどろの血液より小さいでしょう。
この玉ねぎの血液サラサラ成分は、硫化アリルです。血管内の血栓を溶かし、血液中の脂質を分解してくれたりするのです。野菜サラダにかかっていたりしている生玉ねぎは辛いものです。
この辛みが前菜に出されると、胃が活発になり食欲が増すという効果もあります。それが、硫化アリルなのです。
目が痛くなる成分でもあります。これはニンニクにも含まれています。血管を若返らせ血中の脂質が減らせれば、高血圧には効果があるのははっきりしています。
高血圧から解放されれば、脳梗塞等の恐怖からも解放されます。この他にも玉ねぎの硫化アリルは、その抗酸化力から癌の予防にもなるという説もあります。
しかし、玉ねぎは加熱すると辛みが甘味になるものです。その場合、硫化アリルはどうなっているのか疑問があるでしょう。確かに、硫化アリルは加熱するとその辛みとともに高血圧への効果が減ってしまいます。
加熱の前に切った玉ねぎをすぐに加熱せず数時間、置いておくと熱による影響を受けにくくなるようです。
さらに、水にも溶けやすいという性質があります。そこで、なるべく水にはさらさないようにすることです。玉ねぎは高血圧に良いとはいっても、食べ方次第ということは大事なポイントになります。
高血圧に良い納豆を使った食事
納豆は納豆に含まれているナットウキナーゼが血液中の血栓を溶かしてくれるから、高血圧に良いと思われています。正確にはそうではありません。
納豆には、ナットウキナーゼとともにビタミンKも豊富に含まれています。ビタミンKは、ナットウキナーゼとは反対に血液を凝固させるのです。
ですから実際には、この相反する2種類の成分が、体の状態に応じてバランスの良い血液状態を維持させているのです。血栓を溶かすことに注目を浴びた結果、その方だけがクローズアップされているものです。
納豆の成分では、カリウムの多さも特筆ものです。カリウムは体内の余分な塩分を体外に排出してくれるのです。大豆製品の中でも納豆はとても素晴らしい食品だと思っています。
原料は大豆ですので、大豆レシチンも豊富です。大豆レシチンは、血管に付着している悪玉コレステロールを排出してくれるのです。
納豆には高血圧に大敵の塩分もありません。醤油等をかけなければ、塩分は全く摂ることもないのです。味が物足りなければ、酢、レモン汁などで代用もできます。
このように血圧を下げる成分が充実しているのが、納豆です。高血圧を食生活の改善で治療するには、納豆が一番手に挙げられます。
ただ、既に高血圧により「ワルファリン」という薬を服用中の場合は、避けるべき食品となります。「ワルファリン」は、血栓の生成を抑制するための抗凝固薬です。その機能は、ビタミンKの作用を阻害することにあります。
そうして血液の凝固を抑制させることにより、血栓を溶かす薬なのです。そこに納豆を摂れば、ビタミンKも摂ってしまうことになります。それでは、わざわざ「ワルファリン」を服用する意味が半減してしまうのです。
納豆で気になるとすれば、他には特有の臭いと粘りくらいでしかありません。これがために食べないというもったいない人も大勢います。
慣れてしまえば、これ以上の食品はないのです。食物繊維もあってダイエットにも良いですが、特に高血圧にはおすすめです。
高血圧の食事にバナナ
高血圧の主たる原因とされるのは塩分です。普段の食事で塩分を減らせれば、こんな簡単な治療方法はありません。塩分を除去する成分の代表は、カリウムです。
カリウムの豊富な食品の代表は、バナナです。バナナは食物繊維的にも申し分ありません。食物繊維は、便秘を解消するだけでなく塩分を包み込んで排出もしてくれます。
他にもリンゴ、トマト、さつまいも等でもカリウムや食物繊維は豊富に含まれています。
しかし、バナナは年中スーパーに安値で並んでいます。バナナは、そのまま手で皮を剥いて食べるだけでもあります。朝食にしても、昼食のデザートにも、おやつにもなります。
このように最高に手軽に食せる食品でもあるのです。これが普段から継続的にカリウムを補給するには、バナナが一番という理由です。
毎日のように食べていれば、高血圧による脳卒中等の合併症は著しく減らせるのも分かっています。食事の改善で高血圧の治療をするのは、即効性はありません。
バナナをそのまま食べ続けるのも飽きるかもしれません。ヨーグルトに刻んで入れたりの工夫も欲しいところではあります。
生のまま食べられるのも、バナナをすすめる理由です。カリウムの豊富な食品には、他に野菜類もあります。それも生野菜として食べれば良いですが、火を通したりするとカリウムは水に溶けだしてしまうのです。
野菜は生ですとそれほどの量は食べれないものです。それにマヨネーズやドレッシング等の血圧を上げる成分も無駄に摂ってしまいがちです。
高血圧のための食事(お茶)
血圧を下げる成分を食事で摂るのは、大変効果的な高血圧対策です。中でも、お茶を飲むのはおすすめです。お茶は和食であれば、毎回必ずセットになっています。
意図しなくても習慣で飲んでいますから、継続しやすいのです。他の食品のように好き嫌いもないものです。誰もが違和感なく続けられますので、ストレスも感じずにすむのです。
お茶には、カテキンが多く含まれています。業界では血圧上昇抑制剤、血圧降下剤の名を欲しいままにしています。最高血圧も最低血圧も下げる効果があります。
脳卒中の発症は、一酸化窒素と活性酸素が働いて脳内血管を損傷させて起こります。カテキンは、この働きを抑制させる作用もあるのです。
お茶が渋いのは、このカテキンの味なのです。お茶にもいろいろ種類がありますが、どんなお茶でも渋いお茶であればカテキンが豊富だと思って間違いありません。
代表的なものは、緑茶やウーロン茶、柿の葉茶、杜仲茶、ドクダミ茶、麦茶、ギャバロン茶等いろいろあります。「ギャバロン茶」の効果は、特に高いものではあります。
茶葉を空気にさらさず約5時間保存してからお茶に加工するものです。カテキン以外にも血圧抑制効果のある成分が含まれるからです。
好みもありますから、適当に飲んでみて続けられそうなお茶にしておきましょう。継続できないお茶では、意味がありません。お茶は高血圧を予防の手助けとなるだけで、決して特効薬ではないのです。
また、カテキンはポロフェノールの一種ですから、老化防止にも効果があります。高血圧だけでなく、他にも便秘にも老化防止にも効果があるのです。