高血圧による頭痛

高血圧になると、人によっては頭痛も起こりやすくなります。正常な人でも、血圧の急に上がるような運動をしたり怒ったりすると頭痛がすることがあります。

血圧が上がると、脳内の血管が膨らんでしまう、痛みを感じる神経に触っているものと考えられています。これには個人差があるので、高血圧だったら頭痛が生じるとも言い切れないものです。

主に痛みを感じる箇所は、前頭部、こめかみの辺りです。神経に触っているだけですので、ちょっと我慢して落ち着いて寝込んでしまえば血管も収縮し自然に治ります。

この際、クッション等で上半身を高めにして血流を下半身に下げるのが理想的です。このような場合でしたら、さほど気にするものでもありません。

ところが、そればかりでもありません。ただの頭痛ではなく高血圧によって脳内の血管に異常が起こってしまうと、脳が腫れ上がることがあるのです。

これが高血圧脳症というもので、ほっておくと次第に悪化して重篤な状態になる場合もあります。くも膜下出血では、突然バットで殴られたような痛みに襲われ、それが劇的に増していくといいます。

脳腫瘍が脳を圧迫しても、そのような痛みはありません。鈍痛が頻繁に起きるようになり、痛みも腫瘍が大きくなるにつれて強くなっていくのです。

いずれの場合でも、緊急を要します。病院に行くか、動けない場合は遠慮せずに救急車を呼びましょう。

タイミングが遅れると、命が助かったとしても重大な言語障害、運動機能障害、場合によっては昏睡状態のままということもあるのです。

高血圧による頭痛のメカニズム

高血圧になったら、高血圧が頭痛を引き起こす場合があります。これはどうしてなのかは、まだ分かっていない部分もあります

普通に考えれば、血圧によって脳内の血管が異常に広がった結果、周囲の神経を刺激することでしょう。急な運動をした直後に起こる頭痛も、そのようなものでしょう。

このような症状は一時的なものであれば、特に病気というものでもなく血圧の注意信号を発しているようなものでしょう。

ところが、そうでない頭痛もあります。明らかな病気である高血圧脳症という病気があるのです。これは血圧の急な上昇により、脳の血管が異常な反応をするものです。脳の血管には、血流の自動調節機能があります。

これは血圧の変化に対して、血流を一定に保とうとするものです。血圧が上がれば血管を収縮させ、血圧が下がれば血管を拡張させることにより可能としています。

それも一定の調節範囲を超えて血圧が上がってしまうと、血流は抑えられなくなります。脳の血圧を下げようとして脳の血管から水分が脳の中に排出されるようになります。

それが脳を圧迫し痛みの症状になるのが、高血圧脳症による頭痛です。この症状には頭痛の他にも、視力障害、吐き気、悪心等も起こる場合があります

このような症状を総して、頭蓋内圧亢進症状といいます。ひどくなるとけいれん、意識障害等にもなってしまいます。さらには、脳出血、心不全等の重篤な症状にもなるのです。

高血圧による頭痛の対処

高血圧で起こる症状は、脳卒中や心筋梗塞が目立っていますがまず頭痛が多いのです。頭痛といっても、もうそれだけで何もする気が起きずに大変なものです。ただ、うずくまるしかないのはつらいものです。

それでも血圧が急に上がって頭が痛くなったと思ったら、とりあえずは横になってじっとすることです。それもなるべく上半身を下半身より高い位置になるようにします。

枕やクッションを利用するかライティングソファの背もたれの調節しても良いです。こうすると血液が上がって来るのを抑えられます

それでも、改善が見られなければ速やかに病院へ行きましょう。高血圧による頭痛は、単なる頭痛で終わらない場合もあります

脳障害が発症すれば、その部位によって運動機能の障害や言語障害、ひどい場合はそのまま寝たきりの一生になるのです。

回復したとしても、リハビリ生活は当たり前ともいわれています。休日や深夜であっても救急病院に行って、すぐに診断をしてもらいましょう。

処方される薬は、一般にロキソニンという鎮痛剤が使われます。脳内の毛細血管の拡張による脳の圧迫を抑える薬です。ただし、副作用もありますので他に症状がある場合は慎重を期す必要があります。

高血圧によって肝機能障害ですとか腎機能障害、心機能障害等の臓器不全を起こしている場合やその他に血液の異常も含まれます。このような症状には、悪い効果が現れやすいのです。

もしも合併症をお持ちでしたら、自己判断でロキソニンに頼らずその旨を専門の医師に相談してみることです。症状に応じてより適正な薬を処方してもらうことができるはずです。

高血圧に効く頭痛薬

高血圧による頭痛には、ロキソニンが代表的な薬になります。ロキソニンは、薬局でも市販されていますので知っている人も多い薬です。

高血圧で頭痛の多い方は、常備薬としてロキソニンを購入しておくのも方法です。頭痛の度に病院に行くのも、時間がかかりそれさえつらい痛みのこともあるでしょう。

ただ、特に副作用には注意しておきたい薬です。血液に異常が出たり、肝臓、腎機、心臓等に機能障害が出たりしていることが報告されているのです。

自覚症状がある場合や自覚症状がなくても医師に指摘されている場合は、服用しないことです。何でも医師に相談するのが一番安全なのです。

病院に行く暇もなく気になることがあれば、薬局の薬剤師でも相談は受けています。自分の症状をしっかり伝えれば、代替薬の提案もしてくれます。

ネットで得た知識等で素人判断をして自信を持って薬を選ぶことだけは、避けましょう。体に不具合が出てから病院に行っても手遅れになることもあります。こうなる前に、先に病院等で安全を確認しておくことです。

高血圧の人が服用してはいけない薬も、少ないながらあります。プラノプロフェンは、ひどい高血圧症であれば服用できません

低血圧の治療に使われるエホチール、リズミックを服用すれば、逆に血圧が上がってしまいます。このような間違いはしないとは思いますが、間違いやすい薬もあります。

頭痛が片頭痛だと思って、片頭痛の薬を服用すると血管が縮んで血圧が上がるのです。

痛み止め、解熱薬として汎用されている抗炎症解熱鎮痛薬もいけません。腎臓への血流を抑える副作用がありますので、それにより塩分や水分の排出が滞りがちになるのです。

それは血圧の上昇原因にもなるのです。副腎皮質ホルモンを使ったステロイド系の薬も血圧を上昇させる可能性があります。ステロイドの電解質代謝障害作用により、体内の塩分量が増えるのです。

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